ネプコン ジャパン/ オートモーティブ ワールドに行く 2

AutomotiveWorld 2024 第14回クルマの軽量化技術展にて :軽量化技術の提案

軽量化技術提案の展示

樹脂の補強等に効果を発揮する生体安全性の高いフィラー *1 であるモスハイジ®及びフィラー マスターバッチ *2(以下MB )のセメレイク®の展示をされていました。

画像は少し暗いので、詳しくは下記リンクで会場での説明の動画をアップされていました。 https://youtu.be/OEO9u_zKrJQ
PP(ポリプロピレン)ベースの自動車部品のサンプルでPPでよく使う
タルク*3とセメレイク®(モスハイジ®のフィラーMB)で対比の展示。

1)軽量化 同じフィラー濃度であれば機械物性が高いので、機械物性を維持し軽量化(フィラー濃度を下げて、低比重化)を実現が可能。タルク20%と同程度の機械物性なら、フィラー濃度15%(3.3倍希釈)で比重0.99(水に浮く)

2)高い汎用性 MBでの提供のため、製品の設計・要求特性に合わせて自由にフィラー濃度を調整出来る。タルクに比べ流動性も良い。

3)環境負荷低減 MB提供の為、成形用コンパウンドの混錬加工数量低減で、材料加工時のエネルギー低減 = 二酸化炭素排出量の削減が可能。

4)生体安全性 モスハイジ®は、海水から製造した水酸化マグネシウムと硫酸を原料として製造される塩基性硫酸マグネシウム無機繊維で、体液に溶け易く、万一肺内に吸入されても容易に溶解し、残留しないため、安全性が高いウィスカとして注目されているそうです。

宇部マテリアルズ社のモスハイジ®を原料に、独自の配合・加工技術にて近江化学工業で製造を行い、白石カルシウムが販売を担う、3社合同プロジェクト。自動車軽量化用新規フィラーマスターバッチ『セメレイク®MB MOS-5G』 モスハイジ®(繊維状塩基性硫酸マグネシウム)

*1 フィラー : 樹脂成形材料への性質・機能の付与(例えば強度や耐熱性、各種耐性を高めたり、新しい機能を持たせたり、コストを下げたり等)を目的とした、添加剤や充填材を指す。帯電防止剤・酸化防止剤・難燃剤・強化材(補強用等)・抗菌剤・ガスバリア材・脱湿材など多様なものがある。本製品やタルクは増量や補強目的が主な目的。

*2 マスターバッチ(MB): カラーマスターバッチや機能マスターバッチがあり、プラスチックに高濃度の着色剤や各種添加剤等を分散させ(通常)樹脂成形材料と同じペレット状にし、プラスチックの成型時に使用樹脂成形材料にMBを規定の倍率で希釈(加える)する。製造現場で取り扱いの容易性を備えた製品です。用途に応じた様々なマスターバッチがあり、着色、強化材、帯電防止、紫外線吸収、難燃性などがあります。

*3 タルク : タルク(英: talc、滑石 かっせき)は、水酸化マグネシウムとケイ酸塩からなる鉱物で、粘土鉱物の一種である。粉末は滑沢性をもつ。製紙用の填料、プラスチック用あるいはゴム用の充填剤、陶磁器原料、化粧品用の顔料、医薬品(錠剤)用潤沢剤、農薬用担体、塗料用の顔料や増量剤に用いられる。

製品紹介

https://www.shiraishi.co.jp/solution/processing/semelake.php

自動車部品に使用に期待されているそうですが、PPリサイクル時の強度低下対策としても期待できるそうです。PPリサイクル向けも良いですね。